Uber Eatsの配達パートナーとしてデビューしたいけど、家にある自転車がママチャリしかない!と尻込みしている方に、今回はUber Eatsの配達におけるママチャリの有効性などを独断と偏見で考察してみました。
結論から言うと、ところどころ不便な点はありますが普通に使えます。多くの思い出が詰まったマシンを、大いに活用してみましょう!
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Uber Eats配達パートナーの主流はクロスバイク!
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画像引用:giant.co.jp
現在Uber Eatsの配達パートナー間で主流となっている自転車カテゴリが上記の『クロスバイク』カテゴリ。
マウンテンバイクとロードバイクを足して2で割ったようなスタイルで、Uber Eatsに限らず街中でもよく見かける人気のタイプです。オートバイでいうところのモタードに近いおもむきを感じますね!
見た目のカッコ良さはもちろん、軽量な車体構成と高性能な変速機によってロードバイクに準ずる軽快かつ安定な走行性能を持っています。ベーシックだとお値段も思った以上に高くはない(上位は目玉が飛び出ますが・・・)ので、カスタムを楽しんだり、趣味や運動で自転車デビューするにはもってこいの一台でしょう。
欠点はフェンダー(泥よけ)が付いてないため雨天走行できず、そのまま走行すればバッグが地面のオイルや泥をかぶってしまうという点です。またキャリアやカゴも標準では装備されてないため、基本的には積載用途に不向きです。もちろんそれらは後付けも可能なのですが、基本的にはスポーツ向け/ホビーユースに設計されたモデルと考えたほうが良さそうです。
そもそもママチャリの定義とは?
ママチャリは一般的にシティサイクル、軽快車と呼ばれるカテゴリに分類され、もともと業務配送用の自転車から派生したモデルがママチャリの源流だと言われています。
シティサイクルの中でも小さなお子様を乗せたり、重たい買い物袋を乗せたりするのに便利な、とりわけ積載に特化したモデルを指しており、
- 荷物を載せたり風や傾斜の中での自立でも倒れにくい特徴的な両足スタンド
- シート高が低いかつハンドル位置が高く手前に近いため直立に近い乗車姿勢
- ↑上記理由からハンドルに加重が寄らない&低重心のため積載時もハンドルが取られにくく低速時の安定性が高い
- 大きなサドル(椅子)
- モデルの多くがU型、Wループ型フレームを採用しており、椅子にスッと腰掛けるようスカート衣装や小柄な女性でも簡単に乗降車可能
- 基本メンテナンスフリー設計で耐久性が高い、そのために重い
- 上記のメンテナンス性を考慮して変速機を持たないものが多い
- スカートガードや全周チェーンカバーなど衣服が汚れにくい装備を持つ
といった女性向けの設計がなされているのも、ママチャリならではの大きな特徴。
電動アシスト付き自転車にママチャリ型が多いのは、電動アシストがスピードを出すためではなく、積載時の漕ぎ出しや上り坂をラクにするため、という目的から、積載前提のママチャリと相性が良いためなのですね。
ロードスポーツやクロスバイク、マウンテンバイクといったスポーツモデルとはひと目で違いが分かるものの、学生が乗っているタイプとはほとんど見分けがつかないようにも思えますが、果たしてママチャリと呼ばれるいわれはどこから来ているのでしょうか?
以下ではその特徴を見てみましょう。
M字ハンドル

ママチャリの顔とも呼べる特徴的なM字型のハンドル。
持ち手が手前に伸びているため直立気味のポジション(乗車姿勢)となり、T字ハンドルで前傾気味となるシティサイクルよりもゆったりした姿勢で運転できますが、その反面、前傾できないために力が入れにくい、全身で漕ぐ動作(立ちこぎ)が難しいといったデメリットも存在します。
ハンドルへの加重が掛かりにくいため、前面カゴに重めの荷物を入れても路上ギャップ(障害)にハンドルが取られにくく、T字ハンドルに比べて格段に制御が容易です。
また、直立ポジションは積載によって全体の重心が高くなっている際に、バランスがとりやすいというメリットが生まれるため、基本的には荷物を積んで走る前提の作りとなっているのがうかがえます。
頑丈なリアキャリア(荷台)

ママチャリは買い物の重い荷物やチャイルドシートが積載できるよう頑丈なフレームで構成されるとともに、後部に特徴的なキャリア(荷台)を装備しています。
キャリアへの積載時は重心が腰高となるため、M字ハンドルがもたらす直立姿勢との相性もバッチリ。
とにかく、物を載せて走るには持ってこいのモデルなのです。
スカートガード(ドレスガード)、全面チェーンカバー

スカートの巻き込み防止やタイヤ汚れの付着を防ぐために、サドル下のフェンダー部にメッシュ状のスカートガードが取り付けられているものも見ることができ、女性向けに設計された車両が多いというのもママチャリの特徴ですね。
とはいえ最近では見かけることも少なくなってきましたが、パニアバッグを使わなくともリアキャリアからロープなどを使って懸架する際は、このガードが荷物の後輪への巻き込みを防いでくれます。
上記と同様の理由で、チェーンカバーが上部だけでなく全面(下面も)で覆われているタイプを多く見かけることができます。
たまにコスコスと音を鳴らして走るママチャリを見かけることがありますが、これは伸びて垂れたチェーンが下部チェーンガードの底部に接触しているためです(シャカシャカ鳴っているカブもこれですね)。
両足スタンド

両足タイプのスタンド(支持脚)もママチャリのマストアイテム。ママチャリをママチャリたらしめるための、大切なビジュアル要素のひとつです。
とくにチャイルドシートを積載したものやソバ屋で使われているものには、大型スタンドへ換装しているものも見かけることができます。
片足スタンドのタイプで前面カゴに2リットルペット飲料といった重い荷物を積むと、スタンドを立てているにも関わらず、ハンドルが左へ切れて左前のめりに倒れてしまった、あるいは帰ってきたら倒れていた、という経験をした人も多いハズ。
一見大仰な装備にも見える両足スタンドですが、上記のようなつんのめりで倒れたり、スタンドを掛けると後輪が地面と接地しないことから転がり防止のほかにも、様々なアクシデントを防止する働きも持っているのです。
また両足スタンドは片足タイプと比べてスタンド自立時に安定するため(※ハンドルが切れてても問題ありません)、子供や荷物を積載→乗車という順序を行いやすく、スタンド自体の耐久性や耐加重にも優れています。
欠点は車両重量がかさむことでしょうか。
ママチャリで活動している人も多い!
まったく使えない、ということはない
いくら積載性能に優れているママチャリといえど、Uber Eatsで運ぶ商品の大半は軽量なものばかりであり、またUber Eatsバッグは基本的にパートナーに背負われているため、そこまでの積載性能や車体強度は求められていません。
加えて、両足スタンドや全面チェーンカバー、キャリアやフェンダー、カゴ、ステーなどもバッグを背負って運ぶ形態では、言ってしまえばただの重量物となるために、配達時の余計な重量負荷となってしまいます。それらはざっと2~3kg程度でしょうか、自転車は人力でストップ&ゴーを繰り返すため、たとえ500mlのジュースひとつでも一日中の運転だとばかにならない積載だったりします。
またM字ハンドルは直立姿勢で安定、どっしりと乗れる反面『上半身も使って漕ぐ』という有効動作、いわゆる立ちこぎ動作を妨げるため、漕ぎ出しや坂道などで力を入れづらかったり、お尻やヒザへ集中的に負荷が回りやすいという弊害もあり、さらには基本的に必要メンテナンスを省きスピードを度外視しているためか、廉価のモデルだと変速機を持たないものも多いです。
変速機は漕ぎ出しや登坂をラクにしたり、追い風や緩やかな下り道でのケイデンス(クランク回転)を安定させる役割もあるため、あると無いとでは快適性にどうしても差が付いてきます。
とは言ってみたものの、一昔前のママチャリとは違って現在では軽量なモデルも多く、変速機を持つものも多いので、Uber Eatsのマシンとして使うことにはさして問題は無いものと思われます。
おらもママチャリ発進するど🚴♂️
Uber eatsや🚴♂️— アトム (@kohji0123) 2018年12月19日
実際にママチャリを活用されている人も、SNS等で予想以上に多く見かけることができます。配達効率もクロスバイクと比べてそれほど変わらず、気合でカバーできる範囲でしょう。
Uber Eatsの配達員が、チャイルドシートががっつりついたママチャリで駆け抜けていきました。
自分も家帰ってからまだまだ頑張ります、土曜の夜。— 大久保たもつ (@okubokun) 2018年12月15日
誰かと競うワケではないので、車種の選定に関してそこまでシビアに考える必要はなさそうですね。
家にママチャリがあるのであれば、とりあえず乗ってみるのが良いかと思います。どうしても無理感があれば、そこから中古車両を探しだせば良いのです。
家が早良区でママチャリ配達員なのに福岡空港近くのラウンドワンでピックしてる時の絶望感すごい#ウーバイーツ福岡#Uber Eats福岡
— ひ~犬@ウーバーイーツ福岡 (@Hi_Dog23) 2018年12月10日
しかし一方で、
今月からUBER eats配達ドライバーした。東京都内各地にいろんなお店の料理を届けている。自転車🚴♂️
毎日知らない道を走るから、なかなか面白い🙌でもママチャリだと疲れる…ロードバイク…買いたい… pic.twitter.com/KVRuGOkgXV
— 東京みたらし (@mitarashi_03) 2018年3月22日
やはり車重や直立ポジションがネックとなってるせいか、ママチャリならではの身体への負担を感じている方も多いようです。ママチャリで立ちこぎをしてみると分かりますが、ハンドルのポジションが手前すぎて、スキージャンプのように前のめりの態勢となるため、立ちこぎは実質封じられたようなものです。
(ロードバイクはロードバイクで大変だと思いますが・・・)
↑極端な例ではありますが自転車で効率的にパワーを出すためには上半身も使い、全身をバネのようにして漕ぐのがポイント。しかしママチャリでは大きく手前に伸びたハンドルと低いシート高によって、その動作が大きく制限されてしまいます。
そこまでして配達するパートナーは少ないかもしれませんが、とはいえハイペースで一日中、毎日毎日漕ぐとなると、スポーツタイプとママチャリでは配達効率や体への負担に差が出てくるのはまぎれもない事実。
逆に、自分のペースでマッタリと配達するのであれば自転車の性能はそこまで気にする必要はありません。ママチャリでも全く問題なく十分な性能といえるでしょう。
お金に余裕があったり、Uber Eatsと兼用で新たに自転車の趣味も考えているといった方は、5万円~程度の本格クロスバイクあたりを調べてみると幸せになれるかもしれません。
あまりにもアレなら中古でTハンドル+変速機付きを購入するのもアリかもしれない
一昔前のママチャリ(※30年以上前)だと重量がべらぼうに重く、さらには変速機も付いていないためUber Eatsの配達においてはかなりのエネルギーロスとなります。
とはいえ現在街で見かける現行機種のママチャリは昔のものほど重くはないため、ウーバーイーツでも十分に利用可能です。上記のような30~40年モノだと、さすがに買い替えをオススメしたくなるかもしれませんが・・・
すこしまともな自転車乗るとママチャリ乗れなくなるってほんとだった。
もう岩手リベンジもチャリ旅も今のやつで行くことになるんだろうな。— Yu(ウーバーイーツ東京)(秋葉原登録) (@Yu36690087) 2018年12月19日
5,000円程度で中古のギア付き+Tハンドルのシティサイクルが売られているので、よほど自転車が古かったり目に見える問題点がある場合には、Uber Eats用にリサイクルショップなどで中古車両を購入する、というのもひとつの手だと思うところです。
とくに変速機の存在は、漕ぎ出しや坂道での負担を大きく軽減してくれます。追い風や緩やかな下り道で、過剰なケイデンス(漕ぎ回転)を抑えるにも役立ってくれます。
一日分の稼ぎ程度で、この先しばらく余計な負担から脱却できると考えれば儲けものではないでしょうか。
まとめ:アルバイト程度のお小遣い稼ぎであれば、ママチャリでもまったく問題ない!
一週間に1~2日程度、半日くらい参加するといった、空き時間のバイト感覚程度の稼働時間であればママチャリでもまったく問題はなく、わざわざ高い買い物をするまでも無さそうです。
今日は年末の土曜日とあって依頼が多く、クエストなしで初の1万円越え!
クエストを含めると、合計で14893円🙂
ちなみにママチャリでやりました‼️#ウーバーイーツ#ウーバーイーツ名古屋#ウーバーイーツ配達員 pic.twitter.com/LQRtFLUqEB
— サマーアイ雅之(スベリスト)ウーバーイーツ名古屋配達員 (@nm_new) 2018年12月29日
ママチャリで活躍されているパートナーも数多く存在します。
Uber Eatsのママチャリと聞くとツイッターを中心とし全体的にネガティブな意見が多く見られますが、稼いでいる人はしっかりと稼げている通りに、実際に運用してみるとそこまででもありません。
もっとも懸念される周囲からの見た目も、気の持ちようで何とでもなるハズ。クロスに乗っているからかっこいいと思ってくれた第三者が、自分が病気になったとき「クロスに乗ってるから…」と家にきてお粥をよそってくれるわけでもありません。それでも・・・という方は清潔感のあるファッションでカバーしてしまいましょう!ママチャリには、無限の可能性が秘められているのです。
とはいえUber Eatsを専業とせんとばかりに毎日フルタイムで配達するのであれば、自転車の影響による身体への負担は避けようが無いため、本格的に稼ぐのであればママチャリを脱してそこそこのスポーツモデルも検討する必要がありそうです。
一時の稼ぎを追うために、ヒザや腰を傷めるのは割に合わないですからね!
自転車での配達ライフに関するまとめ・解説記事は、下記をご覧ください。
https://fukugyo-techo.jp/Uber Eats-bicycle/
Uber Eats配達パートナーをはじめてみよう!と思った方は、下記の公式募集ページへ進んでみましょう。
[ccaf_Uber Eats]